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  • 執筆者の写真TOMO

浦島太郎の行遊

更新日:2月21日




四国霊場第69番観音寺と第70番本山寺の道すがら「かなくま餅福田」というお店がある。昔からお遍路さんがよく立ち寄る茶屋だったらしい。そこで讃岐うどんとおでんを食べた。とてもおいしかった。名物のお餅も買った。時間があったので、近くにある「荘内半島」のオリーブ園を訪ねてみることにした。


瀬戸内海に突き出た半島の丘に、オリーブの木立ちが見えてくる。あいにく園は閉まっていたので、海岸線を走っていくとやたらと「とこよがめ」という道標が目に付いた。

何だろう?…と思ってたどっていくと、なんとそこは、日本昔話で有名な「浦島太郎」の伝説を伝える場所であった。


海辺に2mほどの亀の像があって、説明の看板が立っていた。その「常世亀(とこよがめ)」が見つめる方角に「竜宮」があると書かれている。

そこに立って眺めてみると、善通寺五岳やこんぴらさん、弥谷寺のある山々が見える。その手前にある詫間湾の海中に竜宮城はあるのだろうか…。それともそのまた向こうの海…?


♫昔、昔、浦島は

助けた亀に連れられて

竜宮城へ来てみれば

絵にも描けない美しさ


♫乙姫様のごちそうに

タイやヒラメの舞い踊り

ただ珍しくおもしろく

月日のたつのも夢の中(うち)…


その敷地の波打ち近く、「諸大龍王」という大きな石碑が立っている。後ろには浦島太郎親子の墓碑が3つ並んでいる。

記念碑には、竜宮に住む龍神の主は乙姫様で、姫に案内された太郎はそこで数百年を過ごしたというようなことが記されている。さぞかし楽しかったんだろうなあ…。竜宮城から帰った太郎は、乙姫様からもらった「玉手箱」をこの場所で開いたとのこと。

♫遊びにあきて気がついて

おいとまごいもそこそこに

帰る途中の楽しみは

みやげにもらった玉手箱…


♫帰ってみれば、こはいかに

もと居た家も村もなく

路に行き合う人々は

顔も知らない者ばかり


そこで太郎は、玉手箱を開ける…。

白い煙が立ち上って太郎は一気におじいさん(仙人?)の姿となる。白い煙は近くの「紫雲出山」までたなびいたという。


YOUTUBEを開いて浦島太郎の歌を聞いていた。小さい頃に聞いていた童話だけれど、実際その伝説の地で思いをはせて見ると何となく楽しくなって来た。

しかし、最近おかしな世の中…

この世が楽園になるのはいつの日か―。



瀬戸内のおだやかな海を見ながら、フトある講演会で講師の方が言っていたことを思い出した。

天国とは何処にあるのでしょうか…?

地球という惑星は、人々が「天」と呼んでいる宇宙の中を刻々と旅しています。…ということは、私たちはすでに天国にいるということになるのではないのでしょうか…。なのに、そのことに気づいていません。そのことを生かしてもいません。…私たちはみな宇宙の旅人であり、みんな宇宙の兄弟姉妹なのです―。




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