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雪の祖谷温泉

執筆者の写真: TOMOTOMO


1年の疲れを癒そうと、徳島の山奥にある祖谷温泉へ向かった。途中、雪が降り出した。大歩危峡にある「もみじ亭」で「祖谷そば」を食べようと立ち寄った。もみじ亭は、吉野川のほとりにある静かな蕎麦屋さん。窓から大歩危峡の奇怪な渓谷と美しい川の流れが見渡せる。川を挟んで高知と徳島・香川を結ぶ土讃線が走っていて、のどかな一両編成の汽車が断崖沿いを走り、鉄橋を渡っていくのが見える。ここの祖谷そばは、少し高価だけどとても美味しい。田舎仕込みの豆腐とこんにゃくがついているのも味わい深い。

そばを食べていると、窓の外が猛吹雪になって来た。白い雪が深い峡谷を真横に走り、樹

々は大きく揺れ動いて、山肌が次第に白くなっていく。この状況では祖谷への峠道は積雪で、チェーンがないと行けないように思えて来た。お店の人が、ここから少し先にある「ラピス大歩危」で道路情報を聞いたらいい、と教えてくれた。

結局、少し近くにある「松尾川温泉」にしようかと国道32号線を戻り、もう一つある祖谷への道を走っていった。「松尾川温泉」は小さいところだけど、泉質はいいとの評判がある。

走っていくと、積雪もなく、平坦な道なのでやっばり「秘境の湯」へ行くことにした。愛車のランドクルーザーは4WDで、M(マッド)+S(スノー)のタイヤを履いている。チェーンがなくても少々のダートヤ雪道は難なく走れる。しかし、急な坂道の積雪や凍結路では滑ってしまうことがある。「小便小僧」の像を過ぎ、山の中の一軒宿「和の宿・ホテル祖谷温泉」の横を通ってゆく(写真)。当ホテルの温泉は四国で唯一といえる源泉かけ流しの温泉で、ケーブルカーで下っていった川沿いに露天風呂がある。泉質は抜群だけど、湯上りにゆっくりくつろげるスペースがないので、「秘境の湯」へ向かってゆく。再び雪が降り出した。道路には次第に積雪が多くなり、15㎝は積もっているようだった。2度ほどカーブで滑り、ヒヤヒヤしながら、「秘境の湯」に到着することができた。

大きな湯船にお客さんは2人ほど、悠々とすごすことができた。お湯は肌になめらかでツルツルする。露天風呂につかって、降りしきる雪を眺める。こんな入浴日はめったにない、何ともいえない風情…、ひととき安らぎの極地-。

帰りは、4WDをLOWにして、雪の坂道をゆっくりと下り、来た道を帰っていった。祖谷地方を抜けるとすっかり雪はやみ、いい天気になっていた。ランクルに感謝-。

(山にある祖谷地方の温泉)

祖谷渓温泉ホテル秘境の湯(大きな湯船、広い休憩室もあり、1日ゆっくりとすごせる)

和の宿ホテル祖谷温泉(ケーブルで降りてゆく源泉かけ流しの露天風呂、内湯もあり)

新祖谷温泉ホテルかずら橋(ケーブルで登っていく天空の湯、入浴時間制限あり)

渓谷の隠れ宿祖谷美人(日帰り入浴は無し、食事・宿泊のみ)

いやしの温泉郷(奥祖谷の秘湯、現在休業中)

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